人の記憶は、とても曖昧です。
自分では寸分違わぬくらい
正確に覚えているつもりでも
実際は
それまでの自分の経験や
こうであればいいな、との希望や
小さな頃に聞いた
ご両親のセリフや
いろいろ絡み合って
あなたの中で
「事実」
を組み立てています。
実際にあった会話や
出来事を正確に記録するなら
2、3台カメラを据えて
正面と左右それぞれから
撮影するくらいしないと
出来ないですね。
どうして、このような
話をするのかというと
ご夫婦間の話が
時間と共に変わるから、
なんですね。
あなたは経験ありませんか?
ご主人との夫婦ゲンカ。
話しているうちに
「あの時だって、あなたは…!」
「いやいや、あれは君が…!」
のように
同じ事を
話しているはずなのに
あなたとご主人では
大きく認識が異なっている。
「あの時の、あの喧嘩」
は、ご主人もあなたも
同じく覚えている
でも、
内容云々になってくると
「あれ?そんな展開じゃなかったよね?
何言ってるの、この人は」
そんなことも起きるんですね。
ある奥さまは、
ご主人が嘘を言うのが嫌だ!
と、おっしゃいます。
ご主人が、ご主人の記憶をもとに
奥さまに対して
「あの時、お前は、こう言っただろう」
と決めてかかります。
奥さまはそんな発言をした覚えはなく
「私は、そんなこと言ってないのに」
と腹を立てています。
ご主人は、ご主人で、あなたの言葉に
「それは違うだろ!そんなことは言ってない!」
と言います。
あなたと、ご主人の記憶は
日時場所の一致はあっても
内容までは完全一致に、なりません。
ご主人の主観も入るし
それは、あなたも同じ。
「あの時あなたは、こう言った」
これも、あなたの中では
「事実」でも
ご主人には、そうでないかもしれないのです。
このように、人の記憶は
不確かで、とても曖昧です。
あなたが、あなたの記憶を基にして
自分の言うことが100%正しい、という主張は
ご主人に受け入れがたい時もある。
そのことが分かっていれば
「言った」「言わない」
の不毛な言い合いが
何時間も続くことは、なくなります。
あなたとご主人の記憶は
100%、一致しない。
そう覚えておくと
これから、ご主人と話す時
役に立ちますよ。